“外科手術前の歯科治療”
「この題が何を示すのかわからないと思う方が多いかもしれなせん。それはもっともだと思います。ここでいう外科手術とは歯科とは関係のない消化器外科や脳神経外科などの手術のことをさしています。
病院に勤務していると、外科手術の為に入院してきた患者さんだが、歯の治療がされていない。手術前に歯の治療が必要なので見て欲しい。と手術担当医から頼まれることがある。手術担当医が口腔(こうくう)内の様子に関心を持つのは大切なことだ。手術後の回復に数日以上を要する場合は、麻酔や人工呼吸器のため、気管に管が挿入されていることが多い。こんな時に歯垢(しこう)や歯周病で汚染された唾液(だえき)が気管に漏れ込んだり、誤ってたんなどが気管に入る誤嚥(ごえん)が起きたりした場合、肺炎を発症して回復に影響することがあるのだ。内科的な病気で緊急入院となった場合でも、回復後に、患者さんが物をかめない、と歯科治療を依頼されることがある。診てみると歯周病が進行していたり、直さなければならないむし歯が多過ぎたりするなどの理由で、治療が追い付かず、私達歯科医がお役に立てないこともある。
患者さんの体力の回復が十分でないと、治療台に必要時間座って口をあける事が出来ないこともある。これでは、腹の手術をしたが歯が悪くて咀嚼(そしゃく)できず、十分食事がとれずに体力が回復しない、や、歯科治療に行く体力さえない、などの事態に陥ってしまう場合もある。これでは本来治るべきものが、いつまでも回復しない。だが治療を放置していた患者さんの歯を、1回や2回の治療で治しきることはできるものではない。やはりふだんから口内の健康に関心を持ち、かかりつけの歯科医師を持っておくことが重要である。悲しい事に、一般の方にはこれらの事情があまり伝わっていないようだ。治療台の治療が一番であるので、車いすやベッドの上では十分な治療を行えない可能性があること、患者さん本人が我々の支持した動作できなければ治療が無理であることを理解してほしい。病気はいつ襲ってくるかわからないので普段から口の健康に留意して欲しいのだ。」 医療センター歯科口腔外科医長より
「むし歯や歯周病の予防が大切であること」
何度もここ数年間言い続けていることです。
単に、むし歯や歯周病にならなかったということも大切ですが、お口にいる細菌が問題なのです。むし歯や歯周病になり難いお口の環境は、良く清掃が出来ていること、そしてむし歯や歯周病の細菌も少ないことです。お口が健康であれば、病気になり難かったり、たとえ病気になったとしても回復が早いと言われています。
「お口の健康が、体の健康を守る」と言っても過言ではないでしょうか?